動画制作はどこに依頼する?依頼する際の流れや費用相場
2022 02.14
動画制作の依頼を検討している人の中には、依頼する際の流れや費用相場について知りたい方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、動画制作における依頼先の種類・特徴や選ぶ際のポイントを、依頼した場合の費用相場と合わせて紹介します。
目次
- 動画制作の依頼先とそれぞれの特徴
- 動画制作会社
- 広告代理店
- 個人(フリーランス)のクリエイター
- 動画制作の依頼先を選ぶ際のポイント
- 動画の制作実績は豊富か
- 得意な映像ジャンルの確認
- 提案力・企画力はあるか
- 動画制作を依頼する前の準備
- (1)動画制作の目的・ターゲットを設定する
- (2)予算と納期を決める
- (3)配信する媒体を決める
- (4)伝えたいメッセージの内容を決める
- (5)提案依頼書(RFP)を作成する
- 動画制作の依頼の流れ
- ヒアリング
- 提案・見積もり
- プランニング
- 撮影・制作
- 編集
- 納品
- 動画制作の種類別の費用相場
- セミナー・イベント動画
- インタビュー動画
- 会社紹介・PR動画
- YouTube動画
- 動画制作の依頼先はさまざま。自分に合った依頼先を選ぼう
動画制作の依頼先とそれぞれの特徴
動画制作の依頼先にはどのようなものがあるのでしょうか。それぞれの特徴をメリット・デメリットと合わせて紹介します。
動画制作会社
メリット |
・企画力・提案力がある ・高い技術がある |
デメリット |
・費用が高い ・融通が利きづらい場合がある |
依頼先として、動画の制作・編集を専門としている動画制作会社があります。YouTube動画や会社紹介動画から広告まで、幅広く制作を依頼できるのがメリットです。しかし、ひとくちに動画制作会社といっても種類は千差万別。制作会社の規模や得意とする分野の違いなどが制作費の差異につながります。制作を依頼する際には、その制作会社の実績や得意なジャンルを確認する必要があるでしょう。
広告代理店
メリット | ・企画立案から納品まで丸投げできる ・ほぼ全ての動画の種類に対応できる |
デメリット | ・費用が高額 ・依頼側のイメージが再現されない場合がある ・納期が遅くなる場合がある |
広告代理店に動画制作を依頼する方法もあります。広告代理店は、テレビ・WEBCM・街中広告などさまざまな媒体についての広告戦略から活用方法まで、豊富な知識と経験を持っているのが特徴です。多くの動画制作会社やクリエイターを抱えているため、クライアントの予算や用途・目的に合わせた提案ができます。
全国展開を目的とした大規模な動画広告を行う場合などは、広告代理店への依頼がおすすめです。ただし、代理店は外部の制作会社やパートナーと委託・協同して動画を制作するため、その分費用が割高になることも頭に入れておきましょう。
インタビュー説明型
実際に働く社員を動画に登場させ、会社の雰囲気や社員の様子を伝えるスタイルが「インタビュー説明型」です。社員が自分の言葉で語る様子が映し出されるため、リアルな会社の雰囲気を伝えることができ、視聴者に身近な印象を与えられます。
インタビュー説明型の会社紹介動画は、特に採用目的に活用されることが多く、応募者の入社意欲向上に効果を発揮するでしょう。会社が重視している理念について、さまざまな社員に語り継がせるようなテイストも多いです。
個人(フリーランス)のクリエイター
メリット | ・費用を抑えられる ・細かな要望にも柔軟に対応 |
デメリット | ・完成しないリスクがある ・クオリティが保証されない |
動画制作は、個人(フリーランス)のクリエイターに依頼する方法もあります。先に挙げた広告代理店や動画制作会社に依頼するよりも費用を抑えられるのが大きなメリットです。動画制作の依頼をしたい人や企業と、個人のクリエイターを結びつけるクラウドソーシングの普及に伴い、今では大手企業も個人のクリエイターに依頼するケースが増えています。
制作会社や広告代理店と違って細かい要望にも柔軟に対応してくれるのが特徴です。ただし、クラウドソーシングで依頼する場合、クリエイターの本名すらわからないことも少なくありません。動画が未完成のまま、途中で連絡が取れなくなるなどのトラブルもあるようです。過去の実績を確認したり、知人に信頼のおけるクリエイターを紹介してもらったりと、信頼できる依頼先を選ばなくてはなりません。
動画制作の依頼先を選ぶ際のポイント
ここでは、動画制作の依頼先を選ぶ際に注意すべきポイントを紹介します。
得意な映像ジャンルの確認
依頼先の得意な映像ジャンルを確認しておきましょう。動画の種類は、ドローンでの撮影を取り入れたものや、ストーリー性のあるもの、アニメーションを使ったものなど多岐に渡ります。依頼先の得意とするジャンルはどのようなものかを事前に確認しておきましょう。
動画制作を依頼する前の準備
ここからは、動画制作を依頼するにあたって必要な準備を紹介します。ある程度の方向性を持って制作会社を探すことをおすすめします。
(1)動画制作の目的・ターゲットを設定する
まず最初に、動画を制作する目的とターゲットを設定します。それにより、動画の方向性やイメージ、戦略が異なるためです。なんのための動画制作なのか、誰に向けて発信したいのかを明確にすることは重要なポイントです。
目的例 | ・会社紹介 ・商品紹介 ・ブランディング ・認知拡大 など |
ターゲットの絞り方 | ・性別 ・年齢 ・指向 ・ライフスタイル |
事前にある程度のイメージを固め、目的を明確にすることで制作会社とのその後の打ち合わせもスムーズに進めることができます。
(2)予算と納期を決める
次に、予算と納期を決定しましょう。動画制作に使える費用を事前に決めておくことが大切です。あらかじめ予算と納期を決めておくことで、適切な企画提案・ディレクションが期待できるだけでなく、追加料金が発生した場合にも交渉しやすくなるといったメリットがあります。
費用を決める際には、動画制作の相場をリサーチしておくことをおすすめします。見積もり額が妥当かどうかの判断基準をもっておきましょう。費用相場について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
(3)配信する媒体を決める
動画制作を依頼する前に、配信する媒体を決めておきます。自社のサイトに掲載するのか、テレビCMなのか、YouTube・Twitter・インスタグラムなどSNSなのか、メインとなる媒体を決定しましょう。媒体によって、動画の長さやファイル形式、解像度、世界観などが異なります。
配信媒体の変更には追加で費用が発生する場合もあるため、後々のトラブルを防ぐためにも事前に決めておくことが大切です。
(4)伝えたいメッセージの内容を決める
依頼前に、動画制作において一番伝えたいメッセージを決めておくことが大切です。決めた目的とターゲットを参考に、「ターゲットが求めている情報」がどのようなものなのかをしっかりと見極めてメッセージの内容を考えましょう。訴求するメッセージを事前に考えることは、動画の方向性を定めるためにも大切なポイントです。
(5)提案依頼書(RFP)を作成する
より自社に合った制作会社を見つけるためには、前述した(1)から(4)までの内容などをまとめた提案依頼書(RFP)を作成する場合もあります。自社の要求を明確に伝えられるだけでなく、クオリティの高い提案を受けられるメリットがあります。
相見積もりを取る際にも、どの会社からも同じ要件の見積もりがもらえるので比較しやすくなるでしょう。よい制作会社を見つけ、効果的な動画を制作するためにも、自社の求めている要望を精査することが大切です。
動画制作の依頼の流れ
ここでは、動画制作を依頼する際の一般的な流れについて紹介します。
ヒアリング
まず最初に行われるのが、ヒアリングです。「どのような動画を制作したいのか」「動画を制作する目的はなにか」といった依頼者側のイメージを確認して、方向性を決めていくプロセスです。動画を使ってどうしたいのか、という最終的なゴールから逆算した上で、方向性を明確化しましょう。前述した、依頼前の準備をしっかりと詰めておくことが大切です。
プランニング
提案内容や見積もりが納得でき、実際に依頼することが決まったらプランニング(企画)をしてもらいます。今までの工程でまとめてきた内容をもとに制作チームをつくり、動画制作に関わるスタッフのスケジュールなどを企画する工程です。スタッフの顔合わせを兼ねたミーティングを行ったり、絵コンテや台本を作成したり、出演者を決めて香盤表を作成したりと動画制作の実作業に関わるすべての内容を決定します。動画制作を決められた予算内でスケジュールの遅延なくスムーズに進めてもらうためには、とても重要なプロセスです。
撮影・制作
続いては動画制作の実作業へと移ります。プランニングで決めたスケジュールに従って撮影や動画を構成するための素材の制作が始まります。依頼者側は、撮影に立ち会い動画制作の様子や進捗状況を確認できるとよいでしょう。
編集
撮影・制作した複数の素材をつないでひとつの動画に仕上げます。イラストやアニメーション・CGなどを追加したり、テロップを入れたりと形式を整える工程です。仮編集の段階では、全体の流れを確認した上で、修正や追加項目・要望を依頼することもできます。自社の理想とする動画を制作するためにも、気になる点などはしっかりと伝えるようにしましょう。
納品
編集が終わって完成した動画は、事前に指定した形式で納品されます。ビジネス用途の場合、「データ形式」と「DVD形式」の2種類が主な形式です。利用目的がWebなのか、配布・販売なのかによって適した媒体があるため、最適なものを選びましょう。
動画制作の種類別の費用相場
最後に、実際に依頼した場合の動画制作における費用相場について種類別に紹介します。動画の長さや演出内容、使用する機材などさまざまな要因によって費用に大きな差が出ることも頭に入れておきましょう。
動画種類 | 費用相場 |
セミナー・イベント動画 | 5万~50万円以上 |
インタビュー動画 | 10万~80万円以上 |
会社紹介・PR動画 | 10万~80万円以上 |
YouTube動画 | 5,000円~50万円以上 |
セミナー・イベント動画
セミナー・イベント動画の費用相場は5万〜50万円です。会場や観客の規模によって価格が変動します。オンライン上で行われるウェビナーの場合、5万円からとリーズナブルに制作できますが、会場が大きくなるほど撮影機器や人員、音を拾うための機材が必要となり費用が高くなる傾向にあります。
インタビュー動画
インタビュー動画の費用相場は10万〜80万円以上です。インタビューのみの場合は10万〜30万前後ですが、社内風景を追加したりストーリー性をもたせたドラマ仕立てにしたりと演出を加えるほど費用がかさみます。脚本から書いてプロの役者を起用する再現ドラマの場合、200万円以上と高額な場合もあります。
会社紹介・PR動画
会社紹介・PR動画の費用相場は10万〜80万円以上です。撮影の必要がなく、自社で用意した画像のみのスライドショー形式の場合、30万円以内に収められます。CGや特殊な演出にこだわり、他社との差別化を図る動画では費用が200万円を超えるものもあります。
YouTube動画
YouTube動画の費用相場は5,000円〜50万円です。YouTubeの動画制作は、自社で撮影したものを制作会社に編集してもらう形が主流となっています。この費用相場は、編集もしくはコンサル料金の相場であり、撮影費は含まれていません。編集から企画・分析・コンサルまでトータルで依頼する場合は、毎月30〜50万円がおおよその相場です。
動画制作の依頼先はさまざま。自分に合った依頼先を選ぼう
動画制作を依頼する際の事前準備や流れから、依頼先を選ぶ際のポイントを紹介しました。動画制作を依頼する際には、まず最初に自社の目的や方向性を明確にすることが大切です。よりよい動画を制作するためにも、事前準備をしっかり行い自社にあった依頼先を選びましょう。