観光PR動画の事例10選!動画を活用するメリットや制作時のポイントも

観光PR動画は、観光客を誘致して地方の活性化を図ることを目的としています。ネット上で情報収集することが当たり前となった現代において、多くの自治体や企業が制作するなど今注目を集めています。地方の認知拡大や活性化はもちろん、移住・定住など、さまざまな効果が期待できるのも観光PR動画の特徴です。この記事では、自治体が制作している観光PR動画の中からさまざまなテーマに分けて事例を紹介するとともに、観光PR動画を制作するメリットや制作時のポイントなどを紹介します。

 

目次

  1. 観光PR動画の事例
    1. 観光名所・世界遺産のPR動画
    2. 祭り・伝統工芸のPR動画
    3. 特産物・ご当地グルメのPR動画
    4. インパクト・話題性を重視したPR動画
    5. 海外の観光PR動画
  2. 観光PRに動画を活用するメリット
    1. 雰囲気や景色などをリアルに伝えられる
    2. メジャースポット以外の情報も盛り込める
    3. 海外からの観光客にもアピールできる
  3. 観光PR動画を制作する際のポイント
    1. ターゲットを明確にする
    2. ストーリー性を持たせる
    3. オリジナリティやユニークポイントを入れる
  4. 観光PR動画の制作で陥りやすい失敗
    1. アクセスが集まらない
    2. 予算が適正でない
  5. 魅力的な観光PR動画を世界に発信しよう

観光PR動画の事例

自治体や観光協会などが制作・配信している実際の観光PR動画をテーマごとに紹介します。それぞれ映像と音、演出効果を上手に使い、見る人を惹きつける工夫がされています。ぜひ参考にしてみてください。

観光名所・世界遺産のPR動画

世界自然遺産白神山地<新緑の旅>&<錦秋の旅>「秋田県」

秋田県にある白神山地の観光PR動画です。冒頭から壮大な自然を美しい映像と音楽で神秘的に表現しているのが印象的。ハイキングやカヤック、じゅん菜摘みといった、この地ならではのアクティビティを合わせて紹介しています。また、後半では紅葉の映像とともに秋の白神山地の魅力を伝えています。季節によって違う表情が楽しめるというメッセージを発信している動画です。

 

The Ancient Capital of Japan「奈良県奈良市」

古都・奈良の観光PR動画では、自然と文化財を最新4KUltraHDで撮影し、美しい映像表現を施しています。タイムプラスやドローン映像も駆使し、時間の経過や壮大さを上手く演出している動画です。滞在しないと気づけない奈良市の魅力を表現・発信しています。

祭り・伝統工芸のPR動画

令和4年御柱祭プロモーション動画「長野県諏訪地方6市町村」

長野県諏訪市で7年に一度寅と申の年に行われる、諏訪大社最大の神事「御柱祭」の観光PR動画です。古くから続く伝統ある神事のしきたりや見せどころを、実際の祭りの映像とナレーションで紹介しています。

 

【滋賀の伝統的工芸品】ダイジェスト1「滋賀県」

滋賀県の伝統的工芸品を題材にした観光PR動画です。実際の作業風景を映し、音楽とテロップを加えて紹介しています。素晴らしい職人技が光る5つの伝統工芸品にフォーカスしており、思わず欲しくなるような映像美を届けている事例です。

特産物・ご当地グルメのPR動画

うみから、やまから、やまだまから「岩手県山田町」

岩手県山田町役場が配信している、特産品を紹介した観光PR動画です。特産品がどのようにして加工され、作られているのかをナレーションとともに紹介しています。特産品の美しい映像と携わる人達の姿を映して、作り手の込めた「想い」を表現している事例です。

 

グルメ”で巡る、岡崎。「愛知県岡崎市」

愛知県岡崎市のグルメにフォーカスした観光PR動画です。二人の若い女性が岡崎市のグルメを巡る様子を、軽快な音楽に乗せて伝えています。20代~30代の女性をターゲットに絞った、「映え」を意識した可愛らしいグルメを紹介している事例です。

インパクト・話題性を重視したPR動画

もしも伊丹さんと結婚したら「伊丹市」

伊丹市が制作した市のPR動画です。この動画では「もしも伊丹市に住んだらこのようなメリットがあるよ」ということを擬人化した伊丹さんとのお見合いを通して伝えており、面白いと話題を集めました。この動画の続編企画の募集も行っています。オリジナリティのあるユニークなストーリー性が、見る人を惹きつける動画事例です。

 

【おんせん県】「シンフロ」篇「大分県」

大分県が配信している温泉の観光PR動画です。温泉でシンクロを披露する映像がシュールに描かれています。露天風呂や屋内、砂風呂、泉質も多種多様な温泉を映し、大分にはこんなにたくさんの温泉があるということを伝えている動画事例です。

海外の観光PR動画

London’s Official Guest of Honour「ロンドン」

イギリスのロンドンが制作した観光PR動画です。一人のアメリカ人女性がロンドンを観光する様子が描かれています。観光名所を巡るほか、食や文化、ファッション、アートなどさまざまな体験がゴージャスに映し出されています。外国人旅行者の目線で撮影されており、見る人がイメージしやすい動画事例です。

 

Only Slightly (More) Exaggerated | Travel Oregon「アメリカオレゴン州」

アメリカのオレゴン州の観光PR動画です。数ある観光PR動画の中でも、観光地の紹介にアニメーションを使うといった異色の動画です。雰囲気や世界観が「ジブリっぽい」と日本でも話題を集めました。「映し出されている映像は、全て100%リアルであり、あなたは訪れることができるものだ」と謳っています。まさにおとぎ話のような世界が本当に体感できるのか、思わず行って確かめたくなる、見る人の興味をそそる動画事例です。

観光PRに動画を活用するメリット

観光PR動画には、旅行雑誌やパンフレットなどのテキストや写真だけのものと比べてさまざまなメリットがあります。ここでは、観光PRに動画を活用するとどのようなメリットが得られるのか紹介します。

雰囲気や景色などをリアルに伝えられる

観光PR動画の最大のメリットとして、映像と音で情報を伝えられることが挙げられます。圧倒的な情報量を誇る観光PR動画では、観光地の雰囲気や美しい景色などをよりリアルに伝えられるのが特徴。観光PR動画は、紙媒体の雑誌やパンフレットよりも視聴者の印象に残りやすく「行ってみたい」という気持ちを掻き立ててくれるでしょう。

メジャースポット以外の情報も盛り込める

動画は情報量が多いため、あまり知られていないメジャースポット以外の情報も訴求できます。雑誌やパンフレット、Webサイトでは写真や文章を載せられるスペースが決められているため、伝えられる内容に限りがあります。観光PRを動画にすることで、多くの情報を短時間で伝えることが可能。観光名所以外のローカルな観光スポットやグルメスポット、レジャー施設、宿泊施設などの情報を一緒に発信すれば、視聴者は旅行プランが立てやすくなるほか、今まで知らなかった観光地の魅力に気づけるきっかけにもなります。

海外からの観光客にもアピールできる

映像で視覚的に表現する観光PR動画は、言語に依存しないため外国人観光客にもアピールできます。日本語がわからない外国人にも、映像だけで十分魅力が伝わるでしょう。YouTubeやSNSなどを使って手軽に世界に発信できるのも特徴。観光PR動画は、海外からの観光客誘致にも有効な手段と言えます。

観光PR動画を制作する際のポイント

実際に観光PR動画を制作する場合、どのような事に気をつければ良いのでしょうか。押さえておきたいポイントを3つ紹介します。

ターゲットを明確にする

観光PR動画を制作する場合、まず最初にターゲットを明確にします。印象に残る動画にするためには、ある程度ターゲット層を絞ることが大切です。あれもこれもと欲張ると、訴求ポイントが定まらず視聴者の印象に残らない動画になってしまいます。どのターゲット層にすべきか悩む場合は、まず観光地と親和性の高いターゲット層に絞るとよいです。効果的な観光PR動画にするためには、ターゲットを絞った上で、そのターゲットに伝えたいメッセージを考えましょう

ストーリー性を持たせる

内容にストーリー性を持たせることも、効果的な観光PR動画にするためのポイントです。観光スポットや名産品をただ紹介するだけの動画では、広告と変わらず、視聴者に魅力を感じてもらうのは難しいでしょう。ドラマやショートムービーのようなストーリー性のある動画にすれば、視聴者の共感を呼びやすく話題にもなり、SNSでの拡散も期待できます。短い動画をシリーズ化して定期的に配信していくのもおすすめです。

オリジナリティやユニークポイントを入れる

今では多くの自治体や企業が観光PR動画を制作し配信しているため、これから制作する場合、オリジナリティやユニークポイントが求められます。他の観光地でも体験できるようなことを動画でアピールしても、魅力に感じてもらえず興味を持ってもらえません。その観光地でしか見ることができない、体感できないといったオリジナリティ溢れる内容を動画に盛り込みましょう。他の観光地との差別化を図ることが、観光客の誘致につながります

観光PR動画の制作で陥りやすい失敗

観光PR動画の制作には、メリットだけでなく陥りやすい失敗もあります。

アクセスが集まらない

観光PR動画を制作したものの、アクセスが集まらず視聴してもらえないという可能性があります。どれほどよい観光PR動画を制作したとしても、視聴されなければ意味がありません。そのため、予めアクセスを集める方法を検討しておく必要があります。YouTubeに公式チャンネルを開設したり、SNSに投稿して拡散を促したり、広告として出稿したりしてアクセスを集めましょう。話題性を狙うだけでなく、定期的に情報発信を行うなど継続的なアプローチも有効です。インターネットを通じて、思いがけないターゲット層に届く可能性もあります。観光PR動画を「せっかく制作したのに誰にも見てもらえない」という事態にならないよう、さまざまな手段を考えておきましょう。

予算が適正でない

地方自治体の場合、観光PR動画を決められた予算内で制作する必要があります。しかし、あまりにも予算が少ないと、必要な情報や効果的な演出を盛り込めないので魅力が伝わらない動画になってしまいがちです。反対に、予算が多すぎても大げさな演出になったり、長くなってまとまりのない動画になったりと効果が得られないでしょう。視聴者の印象に残る観光PR動画の制作ができなければ、成果も見込めません。観光PR動画を制作する場合、本来の目的に見合った適正な予算を設定することが大切です。

 

また、動画を制作する場合、動画の長さ(尺)や表現方法、依頼する外注先によって料金が変動します。予算を組む際は、こちらの記事も参考にしてみてください。

 

魅力的な観光PR動画を世界に発信しよう

観光PR動画のメリットや失敗しやすい点、制作時のポイントなどを事例と合わせて紹介しました。インターネットでの情報収集が当たり前になった現代において、観光PR動画は地方活性化や観光客の誘致に必要不可欠なアプローチ手段です。今回お伝えしたポイントを意識して、魅力的な観光PR動画を世界に発信しましょう。