商品紹介動画の作り方のコツは?メリットや4つの事例を紹介
2022 02.16
自社の商品紹介に動画を活用している企業が増えています。動きや音のある動画は、テキストだけのコンテンツと比較して、印象に残りやすかったり、文字にしにくい内容も伝えやすいといった特徴があります。そのため、新商品や利用を促進したいサービスを動画を使ってPRしたい企業も多いのではないでしょうか。今回は、商品紹介に動画を活用するメリットやより効果的にするポイントとコツを、事例もあわせて紹介します。
目次
- 商品紹介動画とは
- 商品紹介動画の種類
- 使い方を説明する動画
- 仕様や性能を紹介する動画
- 商品紹介動画によって得られる3つのメリット
- メリット(1)商品の情報が伝わりやすく顧客の理解にもつながる
- メリット(2)利用場面がイメージでき、購買意欲の向上が期待できる
- メリット(3)業務の効率化・標準化につながる
- 商品紹介動画の作り方のポイント
- 目的とターゲットを明確にする
- 動画を配信する媒体を決める
- 解決できる課題や悩みを伝える
- イメージしやすいシナリオを作る
- 一番伝えたいメッセージを絞る
- 商品紹介動画をより印象的・効果的にするコツ
- トンマナを揃える
- アニメーションやテロップを活用する
- 動画を適切な長さに編集する
- 商品紹介動画を利用できる場面
- イベントや商談
- 店頭配信
- SNSやYouTube
- ホームページ
- おしゃれ!かっこいい!と思われる商品紹介動画事例
- 商品紹介事例(有形商材)
- サービス紹介事例(無形商材)
- 商品紹介事例(有形商材)
- 商品紹介動画を制作する際は著作権にも注意
- 魅力が伝わる動画で、購買意欲の増加をはかろう
商品紹介動画とは
商品紹介動画とは、商品やサービスなどをわかりやすく紹介するための動画のことを言います。スマートフォンが普及したことで、ユーザーがYouTubeやSNSを使って動画を視聴する機会が増えました。それもあり、今では多くの企業が、自社の商品やサービスを紹介するために動画を活用しています。しかし、効果的な商品紹介動画を制作するためには、しっかりとポイントを押さえることも大切です。ここからは、動画の活用方法やメリットなどを解説します。
商品紹介動画の種類
商品紹介動画にはどのような種類があるのでしょうか。ここでは、主な2種類について紹介します。
使い方を説明する動画
1つ目は、商品の具体的な利用方法を紹介・説明する動画です。実際の利用・活用シーンを動画で紹介する「ハウツー動画」や購入した顧客向けに詳細な使い方を説明する「マニュアル動画」などがあります。文字や写真だけではイメージしづらい商品説明も、動画にすることで短時間でわかりやすく伝えることができ、商品の「楽しさ」や「便利さ」なども表現できるのが特徴です。
仕様や性能を紹介する動画
2つ目は、商品の仕様や性能について詳しく紹介する動画です。商品によっては、専門用語が多く、理解が難しい仕様や性能もありますが、動画にすることで容易に伝えられることもあります。商品のもつ特性や特徴を強調するなど、見せ方次第でさまざまな工夫もできるでしょう。
商品紹介動画によって得られる3つのメリット
商品紹介を動画にするとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、商品紹介動画の制作によって得られる3つのメリットを解説します。
メリット(1)商品の情報が伝わりやすく顧客の理解にもつながる
1つ目のメリットは、動画にすることで商品情報が伝わりやすく、顧客の理解にもつながる点です。動画は、テキストなどの言語情報と比べると圧倒的に情報量が多く、1分間の動画では、WEBサイトおよそ3,600ページ分にも及ぶ情報量をもつと言われています。そのため、商品の情報を短い時間でわかりやすく伝えられるのです。文章では長くなりがちな商品情報も、動画にすれば数分にまとめられるだけでなく、わかりやすく伝えられるので、顧客の理解も深められるでしょう。
メリット(2)利用場面がイメージでき、購買意欲の向上が期待できる
2つ目のメリットとしては、動画によって利用場面がイメージできるため、ユーザーの購買意欲が向上することも期待できます。実際に動画で使い方を説明することで、「本当に役に立つのか」「どのように使うのか」といった、顧客が商品の購入前に抱く不安や疑問の解消にも役立ちます。実際の利用シーンを動画にするなど、商品の魅力を効果的に伝える工夫をすることで、買いたい気持ちを後押しするツールとなるでしょう。
メリット(3)業務の効率化・標準化につながる
商品紹介などの動画を制作することで、企業での業務の効率化や標準化にもつながることもメリットです。商品紹介動画を使って営業などを行えば、営業担当者が実際に口頭で説明する内容も減らせます。そうすることで、業務プロセスを短縮でき、空いた時間は他業務に使うなどの効率化も図れるでしょう。また、多数の営業担当者がいる場合も、動画を活用することである程度同じ内容での営業トークが可能となるなど、個人による業務のバラつきも少なくなります。
その他、商品のマニュアル動画を活用すれば、商品に対する問い合わせなどが減り、サポートサービスにおける工数削減にもつながるでしょう。
商品紹介動画の作り方のポイント
商品紹介動画を制作する際、まずは目的とターゲットを明確にすることがポイントです。目的やターゲットを曖昧なまま制作すると、一貫性のない動画になったり、思ったような成果が得られなかったりといった問題が起きかねません。商品紹介動画における代表的な目的例は以下の通りです。
・認知拡大 ・販売促進 ・商品の特徴紹介 など |
目的を決めれば、おのずとターゲットが絞れます。取引先企業なのか、商品を使う顧客なのかなど、誰に向けて使うのかをしっかりと決めることでより効果的な動画を作成できます。ターゲット属性は、広げすぎると焦点が定まらなくなるため、目的にあわせて絞り込むことが重要です。
動画を配信する媒体を決める
動画を配信する媒体を決めておくことも大切です。配信する端末やプラットフォームによっても動画の制作方法は異なるためです。コーポレートサイトに載せるのか、スマートフォンで視聴できるYouTubeやSNSなのか、街頭で流す大型ビジョンなのかで動画サイズも変わります。使用目的による配信先の特徴や規格に適した制作プランを立てるためにも、商品紹介動画を作る目的はしっかりと決めておきましょう。
解決できる課題や悩みを伝える
商品紹介動画では、その商品やサービスを使うことで解決できる課題や悩みを伝えることがポイントです。顧客の課題に目を向け、「商品やサービスを購入すれば解決できるんだ」と思ってもらえる工夫が重要です。
イメージしやすいシナリオを作る
商品紹介動画を制作する際には、必ずシナリオを作りましょう。商品やサービスを購入してもらうためには、顧客にとって「自分にメリットがある」と感じてもらうことが大切です。そのためには、顧客目線に立ち、顧客がメリットをイメージしやすいシナリオである必要があります。代表的な方法に、商品やサービスを実際に使用しているユーザーインタビューや口コミなどを盛り込むことなどが挙げられます。
一番伝えたいメッセージを絞る
最後のポイントは、一番伝えたいメッセージを絞ることです。あれもこれもと紹介しすぎると、印象に残らず結果的に何も伝わらない動画になってしまう可能性もあるでしょう。1つの動画で伝えたいことは1つや2つ程度に絞り、観る人の印象に残る効果的な動画にすることがポイントです。
商品紹介動画をより印象的・効果的にするコツ
商品紹介動画をより印象的・効果的にするコツをご紹介します。
トンマナを揃える
商品紹介動画では、トンマナを揃えることも効果的です。トンマナとは、トーン(tone)&マナー(manner)の略称で、デザインのコンセプトや雰囲気に一貫性をもたせて与える印象を統一させるためのルールです。フォントや色・文章・画像などを自社のコーポレートサイトと揃えて企業のブランドイメージに合わせたり、商品のもつ世界観やイメージに合わせて動画内で揃えたりすることで、顧客に与える印象は大きく変わってきます。ターゲットやコンセプト、ブランドイメージなどのトンマナをしっかりと理解してから、制作しましょう。
アニメーションやテロップを活用する
アニメーションやテロップといった映像技術を活用することも効果的です。動画の中でも特に見てほしい場面にアニメーションを用いたり、映像を補完するテキストをテロップに入れ込んだりすることで、商品の認識や理解を深める効果が期待できます。
動画を適切な長さに編集する
動画を適切な長さに編集することも、商品紹介動画を制作するうえで重要です。長過ぎる動画では、途中で飽きて最後まで観てもらえないこともあります。最近では、SNSやYouTubeなどスマートフォンで動画を見る機会が増えていることもあり、要点を絞った短い動画が主流になっています。短すぎず長すぎず、動画の内容にそって長さを決めることが最後まで観てもらえるコツとなるでしょう。
ただし、取引先企業との商談やプレゼンで使う商品紹介動画などの場合は、「長さ」よりも「わかりやすさ」を優先する場合もあります。
商品紹介動画を利用できる場面
商品紹介動画を利用できる場面を具体的に紹介します。
イベントや商談
商品紹介動画は営業ツールとしての役割もあり、イベントや商談時に利用できます。限られた時間内で商品の魅力を伝える必要のあるイベントや商談では、効率よく商品をアピールすることが求められます。動画だと、実物を持ち込むのが難しい場合などでも、商品のイメージを的確に伝えられるでしょう。
店頭配信
商品を販売している店頭での商品紹介にも利用できます。商品のすぐそばで紹介動画を流すことで、購買意欲を高める効果があります。スーパーや薬局などの陳列棚に小型のディスプレイを設置し、商品を使ったレシピ動画やコスメの商品紹介動画などを流す場面が身近な例です。
SNSやYouTube
SNSやYouTubeで利用する場面も増えています。SNSでは、ユーザーによって拡散される可能性があり、大きな宣伝効果を期待できるのがポイントです。動画を活用できる代表的なSNS媒体には、Twitterやインスタグラム、YouTubeやTikTokなどがあります。ただし、それぞれの媒体によってユーザー層が異なるため、自社の商品のターゲットとマッチする媒体を見極める必要があるでしょう。
ホームページ
コーポレートサイトや自社の商品やサービスサイトにも利用できます。コーポレートサイトや商品紹介ページに掲載することで、商品のイメージアップや自社の事業内容の1つとして紹介することも可能です。
おしゃれ!かっこいい!と思われる商品紹介動画事例
最後に、商品紹介動画の実際の事例を、商品(有形商材)の紹介動画とサービス(無形商材)紹介動画に分けて紹介します。
商品紹介事例(有形商材)
形があり、実際に手に持って触れられる商品のことを有形商材と言います。商品紹介動画では、有形商材の使用方法などを紹介するものや商品のブランドイメージの向上を目的としたものなどがあります。実際の事例をチェックしてみましょう。
コクヨの商品「ハサミ<サクサ>」の紹介動画です。色々な材質のものを切っている実際の利用シーンを交えてハサミの刃の機能性を紹介しています。機能面を端的に伝えているだけでなく、全体的にシンプルにまとめることで商品のブランドイメージをうまく表現している事例です。
マジックソルトを使ったレシピ動画です。マジックソルトの活用方法をシリーズで紹介しています。マジックソルトのパッケージに合わせたカラーやポップなBGMを使用してトンマナをしっかり揃えた統一性のある動画事例です。
サービス紹介事例(無形商材)
無形商材であるサービスは、有形商材の商品と違って目で見ることも触ることもできません。そのため、サービス紹介動画でサービスの内容を的確に相手に伝えるためには、商品紹介動画よりも訴求力が求められます。そのため、いかにイメージしやすくわかりやすい動画を作れるかがポイントです。実際の事例を見ていきましょう。
株式会社No.0の動画クリエイターのマッチングサービス「Hive」を紹介している動画です。利用する場合のフローをイラストとアニメーション、テロップ、ナレーションを用いて端的にわかりやすく伝えている事例です。
株式会社マネーフォワード「マネーフォワードクラウドパッケージ」
株式会社マネーフォワード「マネーフォワードクラウドパッケージ」のサービス紹介動画です。導入することで業務の効率化・改善ができるということを、課題を提示して訴求しています。20~30代の経営者をターゲットとして意識したイラストテーマで制作し、ターゲットをしっかりと捉えている事例です。
商品紹介動画を制作する際は著作権にも注意
商品紹介動画を制作する際は、著作権にも注意する必要があります。動画制作における著作権とは、「動画を制作した個人や企業(著作者)が、その著作物の複製・翻訳・放送・上演などを独占する権利」のことです。
動画制作を他社に依頼する場合、制作した動画の著作権は「制作会社」に帰属するケースがほとんどです。動画制作における企画から撮影・編集までのすべての工程を自社で完結している場合など、一定の要件をすべて満たした場合に限り、動画の著作権は「法人名義」にできます。ただし、制作工程の一部でも作業を他社に外注していれば法人著作にはできません。また、自社で内製する場合には、動画内で使用する音楽や画像などにも著作権が存在する場合があるため注意が必要です。後々トラブルが起こらないためにも、著作権の所在をしっかりと把握しておきましょう。
(参考:文化庁『著作者について』)
魅力が伝わる動画で、購買意欲の増加をはかろう
商品紹介動画について、種類や作り方のポイントや活用方法を紹介しました。多くの企業が取り入れている商品紹介動画には、さまざまなメリットがあります。自社の商品やサービスの魅力が伝わる動画を制作して、顧客の購買意欲の増加促進に活用してみてはいかがでしょうか。